努力できないのは脳の仕業?やる気を出す3つのコツ
「どうして自分は努力できないんだろう」「やらなきゃいけないのに、また先延ばししてしまった」。
そんなふうに悩んだことはありませんか?
でも、まず最初に伝えたいのはこれです。
あなたが努力できないのは、あなたが怠け者だからではありません。
それは、人間の本能に逆らおうとしているからなんです。
つまり、努力できないことは、ある意味で「自然なこと」なのです。
人間の脳は、とても優れた機能を持っています。でも、その一方で、とても保守的でもあるんです。
たとえば、今の自分を変えようとすると、「ちょっと待って、それ危ないかもしれないよ?」とブレーキをかけてくるのが脳の役割です。
これは、太古の昔からの名残です。
昔、人間がまだ野生で暮らしていた頃、変化=危険でした。
いつもと違う場所に行けば、知らない動物に襲われるかもしれない。
いつもと違う食べ物を食べれば、毒かもしれない。
だから、人間の脳は「変わること=リスク」として避けようとするようにできているんです。
今もそれは同じ。新しいことを始めようとすると、「面倒だな」「やらなくてよくない?」と、あなたを止めようとする。
これが、「努力できない正体」です。
ここで、ひとつの例えを出してみましょう。
あなたの中には、ふたりの自分がいると考えてください。
ひとりは、「楽をしたい」「安全なままでいたい」と考える本能くん。
もうひとりは、「頑張って変わりたい」「夢を叶えたい」と思っている意志くん。
このふたりが、毎日あなたの中で言い合いをしています。
意志くんが「今日は勉強しよう」と言えば、本能くんは「いや、それは疲れるからやめようよ」と返してくる。
このバトルが続いて、結局やる気が出ないまま1日が終わってしまう。
あなたが悪いわけじゃありません。戦ってる相手が本能だから、そもそも強敵なんです。
ここで希望の話をしましょう。
「努力できないのは自然なこと」と理解した上で、じゃあどうすればいいか。
答えはシンプルです。
本能と戦わない方法をとればいいのです。
本能は、「大きな変化」を嫌います。
だから、「今日は1時間勉強しよう!」と張り切ると、本能くんは「無理無理!そんなの絶対やだ!」と騒ぎ出します。
でも、「1分だけやる」と言えばどうでしょう?
本能くんは「ああ、それくらいならまあいいか」と許してくれるかもしれません。
不思議なことに、1分やり始めると、そのまま10分、20分と続くこともあるんです。
最初の「始めるハードル」さえ超えれば、意志くんの出番が増えてくるからです。
もう一つの方法は、本能をうまくごまかすことです。
たとえば、スマホが目の前にあると、すぐに本能くんが「YouTube見ようよ」と言ってきます。
でも、スマホを別の部屋に置いておくだけで、「誘惑そのもの」が消えます。
そうすれば、意志くんが少しだけ有利になります。
カフェで作業するのもいい方法です。
いつもと違う場所だと、なぜか「ちゃんとしよう」と思えたりするのも、本能くんをだますテクニックのひとつです。
努力できないとき、つい自分を責めてしまいます。
でも、思い出してください。努力できないのは、あなたが悪いからじゃなくて、人間として自然な反応なんです。
責める代わりに、「あ、今は本能くんが強くなってるんだな」と観察してみてください。
すると、不思議と心が軽くなります。
責めるよりも、ちょっと笑って「また出たな本能くん」って思えた方が、次に進みやすくなります。
努力は「自分を変えること」です。
でも、変わることは、本能にとっては危険なこと。だから反発してくる。
でも、努力を続けたいなら、敵として戦うんじゃなくて、パートナーとして付き合うという考え方が大事なんです。
つまり、本能と仲良くなること。
「少しだけ始める」「環境を整える」「自分を責めない」
この3つを意識するだけで、努力はグッとやりやすくなります。
あなたは本能に負けたわけじゃありません。
ただ、うまく付き合う方法をまだ知らなかっただけなんです。
だから今日からは、自分を責めるのをやめて、
ちょっとずつ、本能くんと手を取り合って進んでいきましょう。
努力できるあなたは、もうすでにそこにいます。
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